北海道十勝視察レポート2026

2026年7月22日~7月23日

今年も去年に引き続き、「東京の現場を離れて、いつも美味しい小麦粉や農産物を提供してくださっている十勝の生産者さんたちに会いに行くぞ!」という代表の掛け声によりメンバーを入れ替え、7月に北海道出張に行って参りました!

満寿屋商店(MASUYA TOKACHI)のクラシックカー


Day 1 (2026/7/22)

アグリシステム株式会社

アグリシステム株式会社は、「生きた土、健康な作物、人間の健康」を理念に掲げ、農業コンサルティングをはじめ、北海道の契約農家と連携した農作物の加工・製粉・販売までを一貫して行っています。

アグリシステム株式会社の皆さまとの集合写真

近年は、持続可能な農業を目指す「リジェネラティブ農業」の普及にも力を入れています。農薬や化学肥料、農業機械の使用により土壌環境が悪化し、作物の栄養価や生物多様性の低下が課題となる中、ライ麦を活用した土壌改良などを通じて、健康な土づくりと環境保全に取り組まれていました。環境への配慮だけでなく、安全で品質の高い農作物づくりにつながる取り組みであることを学びました。

白衣を着て製粉・加工ラインを見学する様子
製粉設備の前での集合写真

製粉所では、小麦を風の力で選別するクリーニング設備や石臼製粉の工程を見学しました。小麦に余計な熱や傷を与えず加工することで、本来の風味や品質を保つ工夫がされており、原料の価値を最大限に引き出す姿勢が印象的でした。

今回の見学を通して、品質管理から加工方法まで一貫して「安心・安全・健康」を追求する企業理念を強く感じました。私たちもリジェネラティブ農業への理解を深め、今後何らかの形で関わりながら、持続可能なものづくりに貢献していきたいと感じました。

アグリシステム 株式会社
代表取締役社長 伊藤 英拓 氏
https://www.agrisystem.co.jp


toi

自然に囲まれた木造のtoi店舗

北海道産のオーガニック小麦を使用し、自家製粉まで行うこだわりのパン屋「toi」を訪問しました。店内には手作りの石窯があり、焼成は温度計だけに頼らず、長年培われた感覚も大切にされていることが印象的でした。

店内の台に並べられた焼きたてのパン
ハード系を中心に並ぶtoiのパン

個人的には豆パンが特に美味しく、素材の風味を活かしたやさしい味わいが印象に残りました。お店は豊かな自然に囲まれ、木の温もりを感じられる落ち着いた空間で、東京ではなかなか体験できない魅力的な店づくりがされていました。

toi
オーナー 中西 宙生 氏
https://toi527004.owndshop.com


しんむら牧場

しんむら牧場 CREAM TERRACE の看板

東京ドーム約2.5個分の広大な敷地で牛が本来の姿でのびのびと過ごせる「自然放牧」を実践されています。土・草・牛の生態系バランスを大切にし、良質な牧草を育てるために土壌改良にも長年取り組み、海外の専門機関とも連携しながら環境づくりを行っている点が印象的でした。自然と共生する循環型酪農の大切さを強く感じました。

牛のモチーフで飾られた店内
窓辺に飾られた牛の置物

また、サウナやバーベキュー施設も併設されており、自然の中でゆったり過ごせる環境が整っていました。さらに店内や施設の装飾も牧場らしく工夫されており、とても可愛らしく温かみのある空間で、訪れるだけでも楽しい場所でした。

藁の上で休む生まれたばかりの子牛
牧草地を望むテラスでの集合写真

見学中には生まれたばかりの子牛にも出会い、小さな体で懸命に立ち上がろうとする姿がとても印象的でした。命の営みを間近で感じられる貴重な体験となりました。

有限会社 十勝しんむら牧場
新村 浩隆 氏
https://milkjam.net


前田農産

毎年お世話になっている前田農産さんに今年も訪問させていただきました。
生憎の雨で小麦の収穫ができなかったので、1日目はポップコーンの栽培について伺いました。

前田農産の社屋エントランス

手のひらいっぱいのポップコーン用とうもろこし

ポップコーンの栽培だけでなく、電子レンジで手軽に調理できる商品の開発や、加工ライン・製造設備の設計まで自社で行うなど、「育てる・つくる・届ける」を一貫して行う六次産業化を実践されています。失敗を繰り返しながらも挑戦を続ける姿勢が、現在のブランド力につながっていることを学びました。


ポップコーンのかぶりものをつけた集合写真

前田農産のポップコーンは品質の高さが評価され、2025年3月5日からはTOHOシネマズ日本橋・六本木ヒルズでも販売されています。北海道で生まれた商品が全国へ広がっていることからも、地域資源を活かした商品づくりの可能性を強く感じました。

前田農産食品 株式会社
代表取締役社長 前田 茂雄 氏
https://www.co-mugi.jp


Day 2 (2026/7/23)

麦音

緑に囲まれた麦音の店舗外観

去年に引き続き清々しい朝の「麦音」からスタートしました。単なるベーカリーの枠を超えた緑豊かで広大な敷地内の庭園にて朝食をいただきました。自然に囲まれた開放的な空間で十勝産小麦を100%使用したバリエーション豊かな焼きたてパンを実食。なかでも外はさっくり、中は驚くほどふわふわとした食感の塩パンは印象的でした。

麦音の敷地内で今年から飼育が始まった馬

朝食後は杉山社長自らのご案内のもと、広大な敷地内を歩きながら会社のビジョンや取り組みについてお話を伺いました。特に注力しているのが、自足可能な農業・環境に貢献する『地域資源循環プロジェクト』です。

麦音で今年から始まった馬の飼育と、地域資源循環プロジェクトの連動は非常に素晴らしい取り組みです。馬の堆肥で小麦やきのこを育ててパンへと還すサイクルは、十勝の歴史的な馬文化を大切にしながら、現代が求めるサステナブルな社会を体現しています。地域の強みを活かし、いまの時代が求める環境配慮を自然な形で行っている点に深く感銘を受けました。


麦稈ロールの上に登ったメンバー
敷地内のクラシックカーの前での集合写真

株式会社 満寿屋商店
代表取締役社長 杉山 雅則 氏
https://www.masuyapan.com/


なまら十勝野

収穫前の小麦畑を見学するメンバー

社内イベント等でお世話になっている株式会社なまら十勝野様を訪問いたしました。年間の収穫サイクルやおすすめの野菜についてお話を伺った後、実際の農場を見学させていただきました。

「キタノカオリ」の収穫を見学し、大型コンバインによる大迫力の刈り取り作業に圧倒されました。この品種は栽培の手間や収穫の難しさからリスクが高く、現在は生産者が減少しているそうです。

収穫した作物をトラックへ積み込む様子

続いてインゲン畑を見学しました。収穫後24時間以内に加工される鮮度の良さと、数ヶ月後には小麦畑に変わる効率的な輪作が印象的でした。


インゲン畑での集合写真

今後は新商品開発に向けたコラボレーションを計画中です。お互いにワクワク感を持ち、楽しみながら形にしていきたいと考えています。

たけうち農場 竹内 敬太 氏
高道農場   高道 豊 氏
小林農場   小林 健次 氏
鳥本農場   鳥本 孟宏 氏
https://namaratokachiya.my.salesforce-sites.com/


前田農産

コンバインの前で小麦ポーズをとる集合写真

前日の雨天中止を経て実現した前田農産での小麦収穫。大型コンバインへの乗車だけでなく、GPS自動運転の運転席でハンドルを握るという大変貴重な時間を過ごせました。今年は天候に恵まれ、非常に品質の良い小麦が収穫できそうとのことです。豊作への期待を込め、全員で指を「3」に大きく広げた小麦ポーズで集合写真を撮影しました。

小麦の乾燥・調製設備を見学する様子
貯蔵庫で小麦の状態を確認する様子

前日には工場も見学しました。収穫した小麦は11.5%まで乾燥後、異物を除去します。各種検査(外観・容積・灰分・カビ)を経てナンバリングされ、防虫のため1,600トン容量の貯蔵庫で冷蔵保存されます。
徹底したデータ管理で、無駄のない効率的な作業を実現していました。

前田農産食品 株式会社
代表取締役社長 前田 茂雄 氏
https://www.co-mugi.jp


十勝の麦畑で写真を撮る様子

今回もご案内いただいた小川尚子さん、素敵なスケジュールとおもてなしをありがとうございました。十勝の魅力や小麦・野菜について深く学べる素晴らしい時間でした。今後ともよろしくお願いいたします。

モン・トレゾール
http://montresor.o-m-a.jp



今回の記事を書いた編集メンバー

今回の編集者たち:平山 加奈子/パク ドンジン/大勝 芽依

今回の帯広訪問で、作物が届く背景にある生産者様の並々ならぬ想いとご苦労を肌で感じました。
ただ仕入れるだけでなく、込められた情熱を私たちがしっかりと受け継がなければなりません。
この尊い想いを乗せて、これまで以上に心を込めた最高の「良い商品」をお届けできるよう、全力を尽くしてまいります!